2019.08.09

vol.194 真夏の運動不足を解消! 涼しい時間帯の朝活で健康に

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Vol.194 真夏の運動不足を解消! 涼しい時間帯の朝活で健康に

真夏は暑さのせいで、外出の機会が減り、エアコンの効いた部屋にこもり、運動不足になりがちです。買い物や散歩を唯一の身体活動にしていると、運動量が激減してしまいます。そこで、真夏は少し早起きをして、涼しい時間帯を利用して朝活を! 朝の運動にはさまざまな健康効果があることが知られています。海外の研究では、中高年にとって運動能力と認知能力の両方に効果があると報告されています。今回は、中高年に向けた朝の運動のメリットをお伝えしていきます。

夏の朝の運動は、頭にも体にも効果的

身体活動が多い人、運動を習慣化している人は、総死亡、虚血性心疾患、高血圧、糖尿病、肥満、骨粗しょう症、結腸がんなどの罹患率(りかんりつ)や死亡率が低いことがわかっています。また、身体活動や運動が、メンタルヘルスや生活の質の改善に効果をもたらすことも認められています。さらに高齢者においては、ウォーキングや散歩などの身体活動が、寝たきりや死亡リスクを減少させる効果のあることが報告されています。(※1)

しかし、真夏は外出の機会が減り、身体活動量が減ってしまいます。さらに、夏は冬に比べて、基礎代謝が低くなるで、その分、身体活動や運動を習慣化して代謝を上げなければ、肥満にもつながってしまいます。(※2)

そこで、涼しい時間帯の朝を活用した運動を行ってみてはいかがでしょうか? 平均して朝の5~6時は1日で最も気温が低く、涼しさを感じることができる時間帯です。天候や場所にもよりますが、実は夜中よりも早朝が涼しいのです。夏は、さわやかな朝に外に出て、散歩やウォーキングなど気持ちよく行ってみてはいかがでしょうか?

朝の運動は、中高年にとって体だけでなく脳にもいい影響があると報告されています。中高年を対象に行った海外の研究では、朝30分程度キビキビと歩くと、記憶や情報を一時的に保持する能力が、朝からじっとしている場合に比べると高いことがわかりました。また、認知機能に関わる物質の値が高まったことも報告され、朝30分のキビキビ歩行は、体の健康だけでなく認知能力を高めるのに役立つと報告されています。(※3)

また、肥満の中高年を対象に行った海外の研究では、朝30分の中程度の運動を行ったグループは、朝からじっとしていたグループに比べて、平均血圧が低いことがわかりました。(※4)

筋肉を保つ体は、朝の運動でつくる

加齢とともに、誰でも筋肉の量、筋力、身体機能が低下します。加齢に伴う筋肉の量、筋肉力の変化には個人差があり、サルコペニアといわれる筋肉の量や機能が低下する人は、年齢が進むにつれ要介護の危険も高まります。

病気を予防するだけでなく、筋肉の量や筋力の低下を防ぐためにも、中高年の運動は不可欠です。研究によると、時間帯によって運動による筋肉の代謝が違うようです。効率良く行うには、朝のメリットを活用したほうがよさそうです。

朝運動を行うと筋肉の代謝反応が高まることが、海外の動物実験でわかりました。マウスを使った実験で、朝の運動は筋肉細胞の糖と脂肪の代謝能力を高めると報告されています。これは体内時計が関係していると研究者は考えています。(※5)

この研究では、夕方行う運動はエネルギー消費量を増加させるなどメリットもあるとしていますが、朝の運動の方がより筋肉を動かす運動に適しているということです。先ほどのキビキビ歩きに加え、余裕があれば軽いスクワットや階段の昇り降りなどの運動を加えてみるのもいいかもしれません。

朝、電車に乗る方は、エスカレーターやエレベーターは使わず、駅の階段を使ったり、少し早く家を出て一駅分歩くなど、夏は朝の生活の中に運動を組み込むのもいいでしょう。

夏の朝の運動の注意点

夏の運動は、たとえ朝でも注意が必要です。特に水分補給はこまめに行いましょう。運動を行う前にコップ1杯の水分を取り、運動中も水分補給を忘れないようにしましょう。高齢者はのどが渇いたという感覚や汗をかく機能が低下しますので、汗をかいていなくても水分を取るように心掛けてください。

また、服装も大切です。汗を放出し、ウエア内に熱がこもらない吸汗発散機能のあるウエアや通気性の高い素材を選ぶようにしましょう。紫外線対策で、帽子をかぶるかもしれませんが、帽子も通気性のよいものがおすすめです。同じく紫外線対策で長袖を着る場合、体温が上がってきたら脱いで日陰で休むなどの調節を行いましょう。

体調不良の時は熱中症につながりやすいため、夏の運動は無理をせず、体調を整えて行うことも大切です。

涼しい朝に家を出ても、運動中にどんどん気温が上昇することもあります。運動は、体調や気温変化に注意して行いましょう。

  • (※1)厚生労働省「健康日本21」
  • (※2)厚生労働省「特定保健指導の実践定期指導実施者育成プログラム」
  • (※3)Michael J Wheeler (2019): Effect of Morning Exercise With or Without Breaks in Prolonged Sitting on Blood Pressure in Older Overweight/Obese Adults Hypertension. 2019 Apr;73(4):859-867.
  • (※4)注釈Michael J Wheeler (2018): Distinct effects of acute exercise and breaks in sitting on working memory and executive function in older adults: a three-arm, randomised cross-over trial to evaluate the effects of exercise with and without breaks in sitting on cognition.
    Br J Sports Med. 2019 Apr 29. pii: bjsports-2018-100168.
  • (※5)Shogo Sato(2019):Time of Exercise Specifies the Impact on Muscle Metabolic Pathways and Systemic Energy Homeostasis
  • このコラムは、掲載日現在の内容となります。
    掲載時のものから情報が異なることがありますので、あらかじめご了承ください。

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