高血圧の中でも、夜間高血圧は特に注意が必要だと聞いたことがあります。普通の高血圧とは何が違うのでしょうか?
高血圧
病名・疾患解説
- 高血圧の中でも、夜間高血圧は特に注意が必要だと聞いたことがあります。普通の高血圧とは何が違うのでしょうか?
-
夜間高血圧とは、夜になっても血圧が下がらないタイプの高血圧です。脳梗塞などの脳血管疾患を起こすリスクが高いため、注意が必要です。「高血圧治療ガイドライン2014」では、夜間高血圧の定義は「夜間の平均血圧値が120/70mmHg以上」と定義されています。
健康な人の場合、血圧は就寝後から少しずつ低下して真夜中頃に最も低くなり、起床に向けて上昇していきます。夜間高血圧の人では、このような血圧の変化はみられません。夜間高血圧には2つのタイプがあり、就寝中も血圧が低下しないタイプ、昼間より夜間に血圧が上昇するタイプがあります。
夜間高血圧は、その他のタイプの高血圧(早朝高血圧や白衣高血圧など)に比べ、脳血管障害を起こすリスクが高いとの報告があるため、注意が必要です。夜間高血圧の原因としては、睡眠時無呼吸症候群、心不全や腎不全などが考えられます。
睡眠中の血圧は医療機関で貸し出される24時間血圧計や、睡眠時測定機能のある家庭用血圧計で測ることができますので、気になる方は、主治医に相談してみるとよいでしょう。
先生のプロフィール

島本 和明 先生
日本医療大学総長
- 略歴
- 昭和46年 札幌医科大学卒業
昭和47年 札幌医科大学第二内科入局
昭和48年 東京大学医学部第三内科研究生
昭和53年 米国サウスカロライナ医科大学 留学
昭和55年 札幌医科大学第二内科講師
昭和59年 札幌医科大学第二内科助教授
平成8年 札幌医科大学第二内科教授
平成16年 札幌医科大学附属病院長
平成22年 札幌医科大学理事長・学長
平成28年 日本医療大学総長 - ご専門
- 内科学全般、循環器、高血圧、腎臓、内分泌、糖尿病