高血圧なので、脳卒中が心配です。脳卒中には徴候があると聞きますが、何も徴候がなければ脳卒中の心配はありませんか?

脳卒中・脳梗塞 自覚症状・予兆
高血圧なので、脳卒中が心配です。脳卒中には徴候があると聞きますが、何も徴候がなければ脳卒中の心配はありませんか?
脳卒中の徴候がなくても小さな脳梗塞が生じていることがあります。定期的に脳ドックを受診しましょう。
脳卒中を起こす原因には、高血圧、糖尿病、高脂血症などがあり、なかでも高血圧は最大の危険因子です。
脳卒中による症状は、突然現れることが多いのですが、その徴候がみられることもあります。具体的には、頭痛、複視(物が二重に見える)、片方の目が見えなくなる、左右どちらかの顔や手足のしびれなどがあります。一時的に起きたのちに消えてしまう場合もありますが、これらの徴候が現れたらすぐ医師に診てもらいましょう。
しかし、徴候を現さない場合にも、小さな脳梗塞が生じていることがあります。これを無症候性脳梗塞といい、罹患(りかん)している人の数は、年齢の上昇とともに増えます。無症候性脳梗塞は脳血管性の認知症の原因とされているほか、罹患すると脳卒中を起こす確率が高くなることが報告されています。無症候性脳梗塞が悪化し、脳卒中などを発症させないためには、高血圧管理が非常に重要になります。また、脳ドックを定期的に受診し、MRI検査で経過を観察し続けることが重要です。

先生のプロフィール

島本 和明先生

島本 和明 先生

日本医療大学総長
略歴
昭和46年 札幌医科大学卒業
昭和47年 札幌医科大学第二内科入局
昭和48年 東京大学医学部第三内科研究生
昭和53年 米国サウスカロライナ医科大学 留学
昭和55年 札幌医科大学第二内科講師
昭和59年 札幌医科大学第二内科助教授
平成8年 札幌医科大学第二内科教授
平成16年 札幌医科大学附属病院長
平成22年 札幌医科大学理事長・学長
平成28年 日本医療大学総長
ご専門
内科学全般、循環器、高血圧、腎臓、内分泌、糖尿病

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