動悸とめまいが同時に起こる原因|症状の特徴と考えられる疾患・検査方法を解説

不整脈・心房細動 病名・疾患解説
突然、鼓動が速くなり、同時にふらつきを感じると、不安が強くなるものです。動悸とめまいの組み合わせは、生活習慣や一時的な要因でも起こりますが、心臓・脳・耳・ホルモンなどの異常が背景にある場合もあります。ここでは、症状の特徴、危険なサイン、主な原因、タイプの見分け方、受診時の検査、関連する病気をわかりやすく整理します。
vol. 動悸とめまいが同時に起こる原因|症状の特徴と考えられる疾患・検査方法を解説

動悸・めまいの症状

動悸は、心臓の鼓動を「いつもより強く」「速く」「不規則に」感じる状態です。「バクバクする」「一拍抜けて強く打つ」などの表現が目安になります。

めまいは大きく3つに分かれます。

  • 回転性:ぐるぐる回る感覚
  • 浮動性:ふわふわする不安定感
  • 立ちくらみ型:立ち上がったときに視界が暗くなる

両方の症状が同時に起き、安静でも数分以上続く場合や、胸の痛み・冷や汗・失神を伴う場合、また階段や坂で息切れが急に増えた場合は、早めに受診してください。

めまいを伴う動悸がある時は早期の受診を

めまいと動悸の組み合わせが危険な理由

脳や心臓の血流が低下すると、立ちくらみや失神、視野の異常、言葉が出にくいなどの症状を伴うことがあります。不整脈や心筋の血流不足、脱水、重度の貧血、低血糖、内耳の障害なども原因になり得ます。

特に突然の発症、強い症状、回復しにくい経過は重症のサインです。放置せず、早めに医療機関を受診しましょう。

受診先と診察時に伝えるべきこと

まずは内科や循環器内科が基本です。耳鳴りや耳の詰まり感、回転性のめまいが強い場合は耳鼻咽喉科の併診も有効です。

診察時には次の情報を伝えると診断がスムーズです:

  1. 症状が出た時間と続いた時間
  2. 起きた状況(立ち上がり・運動・食後・ストレスなど)
  3. 同時に出た症状(胸痛・息切れ・しびれ・言葉のもつれなど)
  4. 服用中の薬と既往歴
  5. 可能なら脈の速さの目安

動悸やめまいを引き起こす主な要因

日常生活・環境が原因の場合

急な立ち上がりや長時間の立ち姿勢、脱水、過度の飲酒やカフェイン、睡眠不足、強いストレスは、自律神経の乱れや血圧の変動を招き、動悸や立ちくらみを起こします。

高温多湿の環境や混雑による過呼吸も症状を悪化させる要因です。生活リズムの見直し、水分・塩分の補給、刺激物のコントロールが予防の第一歩です。

ホルモンや代謝異常による影響

  • 甲状腺機能亢進症:代謝が過剰になり、動悸、手の震え、発汗、体重減少が起こりやすくなります。
  • 貧血:酸素不足でふらつきや息切れが起こり、心拍が上がるため動悸を感じます。
  • 低血糖:冷や汗、ふるえ、めまいが出て、放置すると意識障害に至ることもあります。
  • 更年期のホルモン変化も症状を悪化させることがあります。

動悸・めまいのタイプと特徴

動悸のタイプと分類

  • 頻脈性:脈が速い
  • 徐脈性:脈が遅い
  • 不整脈性:リズムが不規則

安静時に突然始まり、数分で収まる発作は上室性頻拍などを疑う手がかりです。動悸と一緒に胸痛や息切れ、失神しそうな感覚がある場合は、重症度の評価が必要です。

めまいの種類と症状の違い

  • 回転性:内耳や前庭神経の障害
  • 浮動性:小脳や脳幹の血流低下、不安障害
  • 立ちくらみ型:起立性低血圧や自律神経の乱れ

吐き気や耳鳴り、難聴の有無、頭の位置を変えたときに症状が出るかどうかが、原因を見分けるポイントです。

原因を調べるための検査とセルフチェック

医療機関で受ける主な検査

  • 心電図:脈のリズム異常を確認
  • ホルター心電図:24時間の心電図記録
  • 血液検査:貧血、甲状腺機能、血糖、電解質などを評価
  • 画像検査:頭部MRI/CT(脳血流や梗塞の確認)
  • 耳の検査:眼振検査、温度刺激検査

自宅では、発症時間、持続時間、きっかけ、同時症状、脈の速さを記録しておくと、診断の精度が上がります。




動悸やめまいを伴う代表的な病気

心臓に関連する疾患

不整脈(心房細動・期外収縮・発作性上室性頻拍など)は、動悸とふらつきを同時に起こしやすい病気です。 心不全や狭心症では、息切れや胸の症状に加えてめまいを伴うことがあり、安静でも改善しない場合は早めの受診が必要です。

脳・耳に関連する疾患

  • 脳の病気:一過性脳虚血発作(TIA)、脳梗塞では、めまいに加え、しびれや言葉のもつれ、ふらつき歩行などが出ます。
  • 耳の病気:良性発作性頭位めまい症(BPPV)、メニエール病は、回転性めまい、耳鳴り、難聴、吐き気を伴います。

その他の全身性疾患

甲状腺機能亢進症、貧血、自律神経失調症、更年期障害なども、動悸とめまいを繰り返す原因になります。基礎疾患の治療と生活習慣の見直しが再発予防に重要です。

まとめ

動悸とめまいが同時に起こる原因は、生活習慣から心臓・脳・耳・ホルモンの病気まで幅広くあります。突然発症して回復しにくい場合、胸痛・失神・神経症状を伴う場合、安静でも数分以上続く場合は、早めに受診してください。症状の記録と適切な検査で原因を明確にし、過不足のない治療と再発予防につなげましょう。




記事監修

三菱京都病院顧問 循環器専門医 医学博士 桝田 出
【経歴】
1980年 東京慈恵会医科大学卒業
慈恵医大第3内科、国立循環器病センター、京都大学第2内科などを経て現職。


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