期外収縮の対処法と治療|症状への対応と予防・受診の目安

不整脈・心房細動 治療・リハビリ

期外収縮とは

期外収縮とは、心臓の通常の拍動とは異なるタイミングで突然起こる収縮のことを指します。本来なら一定のリズムで拍動している心臓が、突如としてドクンと強く打つ、あるいは一拍飛んだような感覚になることで気づかれることが多い症状です。 健康な人でも一時的に経験することがあり、多くの場合は無害とされています。しかし、症状の頻度が高かったり、他の異常が併発している場合は注意が必要です。
vol. 期外収縮の対処法と治療|症状への対応と予防・受診の目安

期外収縮が起きたときの一時的な対処法

期外収縮を感じたとき、すぐに医療機関に駆け込む必要があるとは限りません。まずは以下のような対処を試みることで、症状が軽減することもあります。

深呼吸やリラックス法で自律神経を整える

期外収縮は自律神経の乱れと深く関係しているため、ゆっくりとした深呼吸や瞑想、ストレッチなどを行うことで、交感神経の興奮を鎮めることが期待できます。椅子に座って背筋を伸ばし、腹式呼吸を意識するだけでもリラックス効果があります。

カフェインやアルコールを控える|刺激物を避ける生活習慣

コーヒーや紅茶に含まれるカフェイン、またアルコールは心拍数を高める作用があり、期外収縮を誘発する可能性があります。これらの刺激物を控えることで、症状の予防や軽減につながります。 特に夜間のカフェイン摂取は睡眠にも悪影響を及ぼすため、夕方以降は避けるようにしましょう。

期外収縮を予防するための習慣

期外収縮を防ぐためには、日常の生活習慣を見直すことが重要です。発生の背景には疲労やストレス、睡眠不足など、さまざまな要因が複雑に絡んでいるため、予防には継続的な健康管理が求められます。

規則正しい生活リズムの確立|睡眠・食事・運動のバランスを整える方法

十分な睡眠、バランスの取れた食事、そして適度な運動は、自律神経の安定に不可欠です。特に睡眠の質が悪いと交感神経が優位になり、期外収縮を引き起こしやすくなるため、睡眠環境の整備や寝る前のスマートフォン使用の制限も効果的です。 軽いウォーキングやヨガなど、身体に負担をかけすぎない運動を日常に取り入れることも、自律神経を整える助けになります。

ストレス管理の重要性|リラックス習慣を取り入れる方法

慢性的なストレスは心身に大きな影響を及ぼします。マインドフルネスや趣味の時間を意識的に確保し、リラックスできる時間を作ることが心臓の健康に繋がります。仕事や家庭のストレスを完全に排除することは難しいかもしれませんが、意識的にリラックスする時間を確保することが大切です。

受診が必要なケース

期外収縮が単発的であったり、他の症状を伴わない場合は様子見ても問題ないことが多いですが、以下のようなケースでは早めに医療機関を受診することをおすすめします。

頻繁に発生する場合|心臓病の可能性があるケース

1日に何度も繰り返し期外収縮が起こる、あるいは長時間続くような場合は、心臓の異常や心疾患が背景にある可能性があります。心電図検査やホルター心電図(24時間心電図)など、専門的な診断が必要になります。

動悸・息切れ・失神を伴う場合|緊急受診が必要なケース

期外収縮に加えて、強い動悸、息切れ、胸痛、めまい、意識が遠のくなどの症状がある場合は、心臓の重大な異常が関与している可能性があります。このような症状を自覚した場合は、ためらわずに救急受診することが望まれます。

期外収縮に対する対策と治療

生活習慣の見直しによる改善策|ストレス管理・適度な運動・バランスの取れた食事

多くの期外収縮は生活習慣の改善によって症状の緩和が期待できます。栄養バランスに優れた食事、規則的な睡眠、適度な運動、ストレスコントロールが基本となります。 特にビタミンやミネラル(マグネシウム・カリウムなど)は心臓の正常な電気活動に関わるため、野菜・果物・海藻などの摂取を意識することも有効です。

医療機関での治療方法|薬物療法やカテーテルアブレーションの適応

症状が重い場合や生活習慣の改善で効果が見られない場合には、医師の判断で薬物療法が行われます。主にβブロッカーや抗不整脈薬が処方され、心拍の安定化を図ります。 また、特定の場所から頻繁に異常な電気信号が出ていることが確認された場合には、「カテーテルアブレーション」という治療も選択肢に入ります。これは、心臓内の異常な電気信号の発生源を焼灼し、期外収縮を根本的に抑える方法です。

まとめ|心と体のバランスを整えて、健康な毎日を

期外収縮は健康な人でも見られる症状であり、多くの場合は深刻な問題ではありません。しかし、その裏に重大な心疾患が潜んでいる場合もあるため、症状の持続や頻度、他の症状の有無によっては注意が必要です。 日々の生活の中で心と体のバランスを保ち、無理のないペースで健康管理を行うことが、期外収縮を含む心疾患全般の予防にもつながります。少しでも気になる症状がある場合は、医療機関での相談をためらわず、安心できる毎日を手に入れましょう。

記事監修

三菱京都病院顧問 循環器専門医 医学博士 桝田 出
【経歴】
1980年 東京慈恵会医科大学卒業
慈恵医大第3内科、国立循環器病センター、京都大学第2内科などを経て現職。

このコラムは、掲載日現在の内容となります。掲載時のものから情報が異なることがありますので、あらかじめご了承ください。

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