高血圧は肩こりや腰痛の原因になるって本当ですか?

高血圧 予防・対策・生活改善
高血圧は肩こりや腰痛の原因になるって本当ですか?
肩こりや腰痛の原因はさまざまですが、たしかに高血圧などの内科系の病気が原因で起こる場合もあります。
肩こりになりやすい条件はいくつかあります。まず、肥満は体重が増えることによって肩の筋肉への負担が大きくなるのでよくありません。また、肩に無理な姿勢をとることが多いのも筋肉に緊張の状態が続き、血行が悪くなるので肩こりの原因になります。その他には冷え性、精神的なストレス、目の疲れ、肩や首の骨の異常、そして高血圧など内科系の病気の自覚症状として現われる肩こりがあります。
高血圧は原因の分からない本態性高血圧と、腎臓、血管疾患、内分泌疾患などの病気が伴って起こる二次性高血圧に分類できます。本態性高血圧は、初期にはほとんど自覚症状が見られませんが、進行してくると肩こり、頭痛、耳鳴り、めまいなどの症状が現われます。二次性高血圧は本態性高血圧に比べると自覚症状がわかりやすいのが特徴で、腎機能障害が合併した場合は腰痛などが現われることがあります。
また、その他の内科系疾患(膵炎、十二指腸潰瘍、腎盂腎炎、尿管結石など)が原因の腰痛もあり、これらは姿勢や動作によるものではありません。ちなみに安静時でも痛い場合は、炎症や癌が疑われる場合があります。
以上のように肩こりや腰痛にはさまざまな原因が考えられます。痛みがひどいようでしたら、念のため医師に相談してみるのがよいでしょう。

先生のプロフィール

山田 信博先生

山田 信博 先生

筑波大学学長
略歴
昭和51年 東京大学医学部医学科卒業
昭和53年 東京大学医学部附属病院 第三内科医員
昭和58年 カルフォルニア大学サンフランシスコ校留学
昭和61年 東京大学医学部第三内科助手
平成6年 東京大学医学部第三内科講師
平成7年 東京大学医学部第三内科助教授
平成10年 東京大学大学院医学系研究科糖尿病代謝内科助教授
平成11年 筑波大学臨床医学系内科(内分泌代謝)教授
平成21年 筑波大学学長
ご専門
糖尿病、内分泌、動脈硬化

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