高血圧ですが、なるべく薬を飲まずに治療したいと思っています。運動療法と食事療法だけで大丈夫でしょうか?
高血圧
治療・リハビリ
- 高血圧ですが、なるべく薬を飲まずに治療したいと思っています。運動療法と食事療法だけで大丈夫でしょうか?
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高血圧を運動療法と食事療法だけで治療できるかどうかは、重症度や合併している病気などによって決まります。医師に薬を処方されたら、勝手な判断で服用を止めずに、運動・食事・薬物療法の3つで治療に取り組みましょう。高血圧を運動療法と食事療法だけで治療できるかどうかは、重症度や合併している病気などによって決まります。医師に薬を処方されたら、勝手な判断で服用を止めずに、運動・食事・薬物療法の3つで治療に取り組みましょう。
2009年1月に発表された「高血圧治療ガイドライン2009」では、血圧値によって高血圧を3段階〔Ⅰ度高血圧(収縮期血圧140~159mmHg/拡張期血圧90~99mmHg)、Ⅱ度高血圧(160~179mmHg/100~109mmHg)、Ⅲ度高血圧(180mmHg以上/110mmHg以上)〕に分け、さらに危険因子※の数によって、心臓病や脳卒中になるリスクを3段階(低、中等、高リスク)に分けています。今回は、正常高値血圧(130~139mmHg/85~89mmHg)でもリスクが高い場合には治療の対象になりました。
高リスクの患者さんの場合、薬物療法は必須となります。低または中等リスクの患者さんの場合、運動療法や食事療法を取り入れた生活習慣病の見直しから始まります。Ⅰ度、Ⅱ度高血圧の場合、食事・運動療法で目標血圧まで下がれば薬を服用する必要はありません。しかし、効果がみられない場合には、薬物療法を開始することになります。
高血圧の治療は、運動療法、食事療法、必要に応じた薬物療法の3つがそろって効果を発揮します。お薬を処方されたら、自分の判断で服用をやめず、医師の指示に従いましょう。
※ 危険因子とは、病気が発生するきっかけや原因になるもの。心臓病や脳卒中の危険因子には、年齢(65歳以上)、喫煙歴、肥満、脂質代謝異常、糖尿病、メタボリックシンドローム、家族歴などがある。
先生のプロフィール

島本 和明 先生
日本医療大学総長
- 略歴
- 昭和46年 札幌医科大学卒業
昭和47年 札幌医科大学第二内科入局
昭和48年 東京大学医学部第三内科研究生
昭和53年 米国サウスカロライナ医科大学 留学
昭和55年 札幌医科大学第二内科講師
昭和59年 札幌医科大学第二内科助教授
平成8年 札幌医科大学第二内科教授
平成16年 札幌医科大学附属病院長
平成22年 札幌医科大学理事長・学長
平成28年 日本医療大学総長 - ご専門
- 内科学全般、循環器、高血圧、腎臓、内分泌、糖尿病