高血圧と診断され、降圧薬による治療をはじめて1カ月たちますが、あまり血圧が下がりません。薬を変えてもらったほうがよいでしょうか?

高血圧 治療・リハビリ
高血圧と診断され、降圧薬による治療をはじめて1カ月たちますが、あまり血圧が下がりません。薬を変えてもらったほうがよいでしょうか?
降圧薬治療では、薬を飲みはじめてから2~3カ月は様子をみます。まだ1カ月でしたら、そのまま続けて様子をみましょう。
降圧薬治療を行うと、血圧低下による副作用として、めまいや動悸などがおこることがあります。さらに、薬が効きすぎて急激に血圧が低下すると、ショック症状などの重大な副作用が生じることもあります。
このような副作用を避けるために、降圧薬による治療では、ゆっくりと血圧を下げていきます。そのため、薬を飲みはじめてから2~3カ月は様子をみます。その後、血圧があまり下がらない場合は量を増やしたり、別の種類の降圧薬を併用する、または降圧薬を変更したりして、また2~3カ月様子をみて血圧を下げていくのが通常の治療法です。降圧薬による治療をはじめてまだ1カ月でしたら、そのまま続けるのがよいでしょう。どうしても不安でしたら、医師に相談してください。

また、降圧薬による治療を受けている間は、毎日薬を飲み続けることに加えて、朝と晩に家庭血圧を測定することが大切です。家で測った血圧は下がっていても病院で測るとあまり下がらない人もいます。この場合、家庭血圧を重視します。血圧の状況を把握することで自身の健康管理の目安となるほか、薬の効果を知ることができ、医師にとって診断の際の重要な情報となります。ですから、家庭血圧を測定したら血圧手帳に記録し、医師に見せるとよいでしょう。

先生のプロフィール

島本 和明先生

島本 和明 先生

日本医療大学総長
略歴
昭和46年 札幌医科大学卒業
昭和47年 札幌医科大学第二内科入局
昭和48年 東京大学医学部第三内科研究生
昭和53年 米国サウスカロライナ医科大学 留学
昭和55年 札幌医科大学第二内科講師
昭和59年 札幌医科大学第二内科助教授
平成8年 札幌医科大学第二内科教授
平成16年 札幌医科大学附属病院長
平成22年 札幌医科大学理事長・学長
平成28年 日本医療大学総長
ご専門
内科学全般、循環器、高血圧、腎臓、内分泌、糖尿病

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