循環器事業

現在、世界には約13億人*の高血圧患者がいると言われており、患者数は過去30年間で倍増しています。また死因第1位は脳・心血管疾患であり、その要因として挙げられるのが「高血圧」と「心房細動」です。私たちは高血圧や心房細動を早期に発見するために、血圧計や心電計といったデバイス、それらを使用し医師と患者をつなぐ遠隔患者モニタリングサービスを展開し、脳・心血管疾患の発症ゼロ(ゼロイベント)の実現を目指しています。

*2021年 WHO(世界保健機構)データより

適切な血圧コントロール
のサポート

私たちは、1973年に血圧計初号機を開発し、2021年にはグローバルの累計売上台数が3億台に到達しました。オムロンの血圧計は、誰でも簡単に正しく使えるユーザビリティと、医療現場でも利用できる測定精度に高い評価を得ており、世界110ヶ国以上の国と地域で使われています。 また、高血圧の中でも特にイベントのリスクが高いとされる「夜間高血圧」を測定する夜間血圧計や、日中の血圧変動を捉えることができるウェアラブル血圧計など、よりよい高血圧治療の実現に貢献するデバイスを開発しています。さらに、測定したバイタルデータを管理できるアプリ「OMRON connect(オムロンコネクト)」や、データを医療機関と連携し治療に活用するためのサービスも提供しています。

心房細動の早期発見

心房細動は、心房と呼ばれる心臓の一部が小刻みに震えることで起こる不整脈です。心房細動は脳梗塞の重要な危険因子であることがわかっていますが、約4割が無症状であるだけでなく、発作的に起こることも多く、健康診断や定期診察で見逃されるケースが少なくありません。私たちは心房細動と高血圧が併存して発症しやすいことに着目。心房細動による脳梗塞を未然に防ぐため、毎日の「血圧測定+心電図記録」による心房細動の早期発見にチャレンジしています。

遠隔診療サービス

グローバルで顕在化する医師不足や医療従事者の業務負荷の増大、患者の通院負荷増などの課題の解決方法のひとつとして、遠隔診療サービスがグローバルに普及しています。私たちはこの環境変化を捉え、家庭で測定したバイタルデータを医師と患者が共有し、疾病の早期発見・治療に活用できる、遠隔診療サービス(Remote Patient Monitoring、以下RPM)事業に取り組んでいます。