ニュースリリース

個人の血圧管理のための食事療法を支援する研究用ナトカリ計

「オムロン ナトカリ計 HEU-001F」
- 10月1日発売 -
商品

オムロン ヘルスケア株式会社(本社所在地:京都府向日市、代表取締役社長:宮田喜一郎)は、簡便に個人の摂取塩分の状況を測定できる研究用の尿中Na/K(ナトリウム/カリウム:ナトカリ)比測定器「オムロン ナトカリ計 HEU-001F」(以下ナトカリ計)を10月1日に発売を開始します。
販売は、当社の医療機器販売会社であるオムロン コーリン株式会社(本社所在地:東京都文京区、代表取締役社長:小林 洋)を通じて行います。

高血圧の主要要因の1つは塩分の過剰摂取であり、高血圧学会やWHOが推奨する塩分摂取量(5~6g/日)を達成できている人の割合はわずか数パーセントといわれています。また、日本人は塩分を体外に排出し、血圧上昇を抑制する作用がある野菜や果物(カリウム)の摂取量が不足がちだといわれています。これまで個人の正確な塩分摂取の計測には、1日分の尿をすべて溜めて医療機関で分析する24時間蓄尿検査が必要でしたが、簡便に計測することができないことや、結果判明まで時間を要することが課題でした。

当社では、世界的な疫学研究「INTERSALT研究」にて血圧との関連が示されている「尿中Na/K(ナトリウム/カリウム:ナトカリ)比」という指標に着目。滋賀医科大学との共同研究により、1日1回、1週間程度随時尿を測定することで、24時間蓄尿による従来手法とほぼ同等の数値となることが分かり、尿をセンサに掛けるだけでナトカリ比を測定するナトカリ計を開発しました。この手法を用いると、これまで把握が難しかった個人の日々の塩分・カリウム摂取の状況を手軽に数値で確認することができます。

当商品は、機器本体で尿Na/K比を確認できるとともに、専用のデータ管理サーバーとソフトウエアを併用することにより尿Na濃度と尿K濃度も確認できます。また、対応する血圧計や体重体組成計と組み合わせて使用することにより、血圧、尿Na/K比、体重の変化を一画面で表示することができるので、血圧管理のための食事療法(減塩・減量・野菜摂取)の効果を確認でき、指導をサポートします。

既に研究用として機器貸出も開始しており、ご試用頂きました研究者の方々から個人の直近の減塩や野菜摂取の状況を数値で確認できる点、その変化を鋭敏に捉えられる点、さらに往復数日要していた尿検査の内容(尿Na/K比、尿Na濃度、尿K濃度)がすぐに判明する点について多くの反響を頂いております。2014年(平成26年) 10月17日(金)~19日(日)の横浜市で開催される第37回日本高血圧学会総会でも関連する発表や機器展示が行われます。

今後は、高血圧患者の食事指導による食事状況の変化を的確に捉えるなど、高血圧予防や管理ツールとして活用が期待されます。

■メーカー希望小売価格:21万円(税別)

■主な仕様

販売名 オムロン ナトカリ計 HEU-001F
測定機能 機器:尿Na/K比、  ソフトウエア:尿Na/K比、尿Na濃度、尿K濃度
メモリ 500件 (頻尿の方の30日分のデータ相当)
電源電圧 DC6V(リチウム電池CR2032×2個)
通信方式 NFC-F(ISO/IEC18092準拠)
電池寿命 測定約2500回(室温25℃、測定10回ごとに1回通信した場合)
測定・表示範囲 Na/K比:0.1~19.9(最小単位:0.1)
外形寸法 幅164×高さ29×奥行き20mm (突起部を除く)
本体質量 約50g (電池を除く)
使用環境温湿度 +10~+40℃  30~90%RH
保管環境温湿度 +0~+50℃  30~90%RH
付属品 センサ、お試し用電池(CR2032×2個)、収納ケース、取扱説明書(品質保証書付き)、クイックマニュアル