ウェアラブル血圧計で、社員の日中血圧変動を調査。
会議時の最高血圧値に大幅な変動を確認。
オムロン ヘルスケア株式会社(本社所在地:京都府向日市、代表取締役社長:荻野 勲、以下当社)は20代~60代男女社員37名(高血圧患者:7名、非高血圧患者:30名)を対象に日中の血圧変動について調査しました。本調査では、ウェアラブル血圧計(HCR-6900T)を用いて日常のシーン別に血圧測定を行いました。
調査結果
1. 状況の違いによる血圧変動
高血圧患者、非高血圧患者ともに仕事をしている時(会議、デスクワーク、その他就業環境下)は、それ以外のシーンと比較して最高血圧値が高くなる事がわかりました。
図1:シーン別 最高血圧の平均値
2. 起床後の最高血圧値と比較
起床後の最高血圧値とその他の状況で測定した最高血圧値を調べました。その結果、高血圧患者と非高血圧患者ともに、起床時と会議時との変動幅が最も大きくなることがわかりました。さらに、高血圧患者の血圧変動幅の平均値は19.6mmHgなのに対し非高血圧患者は6.6mmHgとなり、高血圧患者は非高血圧患者と比較して最高血圧値が約3倍上昇していることを確認しました。
図2:起床後と各シーンとの最高血圧の変動幅
自治医科大学 内科学講座循環器内科学部門 教授 苅尾 七臣先生のコメント
プロフィール
自治医科大学内科学講座循環器内科学部門教授(現職)
自治医科大学地域医療循環器先端研究開発センター(JCARD)教授(現職)
自治医科大学附属病院循環器センター・センター長(現職)
英国・ロンドン大学医学部Cardiovascular Science研究所客員教授(現職)
中国・上海交通大学医学院・客員教授(現職)
韓国・延世大学校(Yonsei University)・学外教授(現職)
中国・国家心血管病センター/中国医学科学院阜外医院・Distinguished professor(現職)
日中に血圧が上がる要因は?
主な要因は精神的ストレスです。自宅に居る時と比べて職場の方が、会議などでストレスを感じる機会が多いため、日中に血圧が上昇する事があります。また、温度や湿度といった環境要因の影響も要因のひとつとして考えられます。
日中に血圧が上がることでもたらす事は?なぜ問題なのか?
精神的な要因(怒りや興奮など)により血圧値が一定以上(170mmHg以上)の状態が続くと、突然死など危険な状態に繋がる事があります。その為、日中に血圧が上がるタイミング、回数、変動幅など、日中の血圧変動の傾向を詳しく把握することが大切です。
日中に血圧が上がったらどうすべきか?
短期的な対応としてはリラックスする方法を取り入れるのが良いです。例えば、深呼吸や首のストレッチなどをしてリラックスすることを意識して下さい。また、長期的に考えると、血圧が上がらない体質に改善することが大切です。具体的には「減塩」「運動」を意識した生活を心がけてほしいです。更に「睡眠」も大切です。若い人でも睡眠時間を削ると、血圧が下がらなくなることがわかっています。
日中の血圧が高いことが分かった場合、日中にも継続的に測定するべきか?また、どのタイミングで測定するべきか?
自分の血圧が上がるタイミングがわかれば、そのタイミングではいつも血圧が高いかどうかを確認して下さい。例えば、会議中に血圧が上がる人は、別の日も継続的に会議中の血圧を測定し、血圧が上がるか変動幅はどのぐらいか、どのような会議で血圧が上がるのか等、自分の傾向を把握してください。
特にどういう人に日中の血圧測定を勧めるか?
日中に脳卒中や心筋梗塞などを発症した経験がある人は、同じ時間帯や状況で脳卒中や心筋梗塞などを再発する傾向があるので、日中の血圧にも注意が必要です。
また高血圧だけでなく糖尿病や高脂血症など合併症のある人や喫煙者も、脳卒中や心筋梗塞などのリスクが高くなるので、日中の血圧を測定してほしいです。
ウェアラブル血圧計 HeartGuide HCR-6900Tの概要
腕時計型の小型サイズで、手首での血圧測定を実現したウェアラブル血圧計。独自に開発した幅の狭い新構造のカフで、常時手首に装着可能な腕時計サイズを実現。職場や外出先など、気になった時の血圧をいつでも簡単に医療精度で血圧を測定できます。データは専用のスマートフォンアプリで管理できます。
ウェアラブル血圧計 HeartGuide HCR-6900T|オムロン ヘルスケア (omron.co.jp)
商品本体
アプリ画面(血圧グラフ)
調査の概要
調査対象 | オムロン ヘルスケア株式会社 社員37名(派遣社員含む) |
---|---|
調査期間 | 2021年11月18日~12月1日 |
測定方法 | 起床後と就寝前、日中の測定 |
測定項目 | 血圧値(最高血圧、最低血圧) |
血圧計累計販売台数 3億台達成グローバルウェブサイト
当社が取り組んできた、家庭での血圧測定の大切さを伝える活動や血圧計開発の歴史などをまとめた「これまでの歩み」や、心疾患事業の強化や遠隔診療サービス展開などの「今後の挑戦」について詳しく紹介しています。
家庭血圧計累計販売台数3億台|オムロン ヘルスケア (omron.co.jp)
オムロン ヘルスケア 長期ビジョン動画
オムロングループ長期ビジョンShaping the Future 2030のもと、当社は「Going for ZERO 予防医療で世界を健康に」をヘルスケア事業の長期ビジョンに掲げています。
世界中で「Going for ZERO」が実現した未来の社会や人々の暮らしを描きました。
長期ビジョン|オムロン ヘルスケアの紹介|オムロン ヘルスケア (omron.co.jp)
-
<報道関係者> お問い合わせ先
-
<一般の方> お問い合せ先