「血管年齢」という言葉を聞きました。どういったものでしょうか。

不整脈・心房細動 セルフチェック(正しい測り方・健康診断)
「血管年齢」という言葉を聞きました。どういったものでしょうか。
血管の機能や動脈硬化の度合いを、「○○年齢」としてわかりやすく表示したものです。
血管は、全身に血液を巡らせて酸素や栄養素を運び、老廃物などを集める働きをしています。
加齢に伴って、血管の持つしなやかな弾力性は徐々に失われ、硬くなったり内側が狭くなったりします。このような状態を「動脈硬化」と呼び、脳卒中や心筋梗塞など様々な疾患の原因になります。そのため、動脈硬化を防ぎ、血管を若々しく維持できれば、これらの疾患の発症を防ぐ可能性が高まります。
「血管年齢」とは、このような血管の機能や弾力性の度合を、わかりやすく「〇〇年齢」とあらわしたもので、健康に関する指標の一つです。
動脈硬化が進む原因としては、「高血圧」「脂質異常症」「喫煙」「肥満」「糖尿病」などが挙げられています。したがって、血管の若さを維持するためには、まず生活習慣病の予防と治療に取り組むことが重要です。
血管の状態は、血管の機能や弾力性の検査で調べることができます。また、赤血球や白血球、血小板などが毛細血管をスムーズに流れているかどうかを調べる検査もあります。
検査の詳細や費用など、気になる方はお近くの健診機関や医療機関に問い合わせてみてはいかがでしょうか。

<参考>
国立循環器病センターhttp://www.ncvc.go.jp/cvdinfo/pamphlet/blood/pamph21.html

先生のプロフィール

坂根 直樹先生

坂根 直樹 先生

独立行政法人国立病院機構京都医療センター
臨床研究センター 予防医学研究室室長
略歴
昭和64年 自治医科大学医学部卒業
昭和64年 京都府立医科大学附属病院(第1内科)研修医
平成3年 大江町国保大江病院内科
平成5年 弥栄町国保病院内科
平成6年 京都府保健福祉部医療・国保課
平成7年 綾部市立病院(内分泌科)
平成10年 大宮町国保直営大宮診療所
平成11年 京都府立医科大学附属病院修練医(第1内科)
平成13年 神戸大学大学院医学系研究科分子疫学分野(旧衛生学)助手
平成15年 独立行政法人国立病院機構京都医療センター(旧国立京都病院)
臨床研究センター 予防医学研究室室長
ご専門
糖尿病、糖尿病教育、内分泌

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