vol.5 見逃すと生命にかかわる頭痛を知ろう!

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Vol.5 見逃すと生命にかかわる頭痛を知ろう!

病気のサインは数多くありますが、私たちが最も不安になる症状のひとつが“頭痛”ではないでしょうか。その頭痛には上手に付き合わざるを得ない「一次性頭痛」と、脳やその他の部位の疾患のサインとして現れる「二次性頭痛」があります。実は、この二次性頭痛の中には、見逃すと生命にかかわるものもあるので注意が必要です。未然に回避するための頭痛サインをよく覚えておきましょう。

頭痛には2種類ある

一口に頭痛といっても、症状はさまざま。痛みの起こり方によって、大きく「一次性頭痛」と「二次性頭痛」に分けられます。

一次性頭痛とは、脳の一過性の異常によって起こる頭痛で、いわゆる「頭痛持ちの頭痛」と呼ばれるものです。全体の約80%を占め、偏頭痛や緊張型頭痛、群発頭痛などが含まれます。大半は良性で、生活に支障をきたすことはあっても、生命に危険を及ぼすことはありません。

一方、気をつけなければならないのが、くも膜下出血、脳内出血、脳腫瘍などにより引き起こされる二次性頭痛です。この場合の頭痛は、脳や身体の異常を知らせる警報的な役目をはたしているため、すぐに医療機関を受診することが求められます。

危険な頭痛のサイン

<ハンマーで殴られたような頭痛>

こうした表現をされるのが、脳卒中のひとつで、脳動脈瘤が破裂して起きる「くも膜下出血」です。激烈な頭痛に襲われるのに加えて、おう吐や意識喪失、けいれんなどがみられます。さらに、うなじから首にかけて硬くなる項部硬直も起きます。このような場合は、すぐに救急車を呼びましょう。救急車で運び込まれた人のうち3 分の1は社会復帰できるまでに回復し、次いで3分の1は日常生活で身体に何らかの障害を残しています。そして残り3分の1は寝たきりか死亡というのが今日の状況です。

社会復帰をした人のうち、約30%が「ハンマーで殴られたような」というサインの数日前に「風邪のときのような頭痛があった」といいます。これは軽傷のくも膜下出血が起きている可能性が考えられます。このタイプの頭痛は 「何時何分から痛みが始まった」とか「服を着替えているときから頭痛が始まった」というように発症時期が明確なのが特徴です。心当たりがあれば、軽い頭痛だからと放置せず、すぐに脳神経外科のある総合病院でCT(コンピューター断層撮影)を撮ってもらいましょう。

<吐き気、おう吐、手足のしびれ、言葉の障害などを伴う頭痛>

頭部を打撲したときに緊急を要するのが「急性硬膜下血腫(きゅうせいこうまくかけっしゅ)」や「急性硬膜外血腫(きゅうせいこうまくがいけっしゅ)」です。これらは頭痛の域を越えている症状なので、救急車で運ばれることになります。

そのときは何の問題もなく安心していても、2週間から数ヵ月後に頭痛、吐き気、おう吐などの症状が出てくることがあります。これは「慢性硬膜下血腫」といって、頭蓋骨の内側で脳を覆っている硬膜と脳のすき間に少しずつ血が溜まって血腫ができ、その血腫が脳を圧迫して、さまざまな症状を呈する病気です。慢性化した場合は、生死にかかわることも少なくありません。

頭部を打撲した場合は、打撲時だけではなく、症状のあるなしにかかわらず2~3週間後にCT検査を受けることをおすすめします。

<朝方に痛みが強くなる頭痛、おう吐>

脳腫瘍の代表的な症状です。脳腫瘍には多くの種類がありますが、とりわけ患者の多いのが「髄膜腫」と「神経膠腫(しんけいこうしゅ)」。前者は脳腫瘍の中で最も多い腫瘍で、ほとんどが良性ですが、後者はゼリー状の腫瘍で、脳のあらゆる部分にできるたちの悪い腫瘍です。

どちらも初めのうち頭痛の症状は目立たないものの、腫瘍が大きくなるに従って、次第に痛みが強くなります。頭のどこが痛いというより、頭全体が重苦しく、四六時中痛みます。
そして、特徴的なのが「朝方により痛みが強くなる」ことです。

脳腫瘍による頭痛は、一度始まったら治療するまで止まりません。1~2週間ずっと途切れずに頭痛が続くような場合は、脳神経外科を受診しましょう。

(参考)
『慢性頭痛 Minds版やさしい解説』Mindsガイドラインライブラリ
https://minds.jcqhc.or.jp/n/pub/3/pub0025/G0000157/0002

更新日:2020.12.25

  • このコラムは、掲載日現在の内容となります。
    掲載時のものから情報が異なることがありますので、あらかじめご了承ください。

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