高血圧による脳・心血管疾患の発症ゼロへ

血圧ラボ 血圧基礎知識編血圧の基本

血圧の診断基準

高血圧の診断基準値

血圧には、これ以上になれば高血圧とする「診断基準値」があります。
血圧は変動しやすいため、高血圧の診断には正しく血圧測定を行うことが重要です。

高血圧の診断は、診察室で測定した血圧(診察室血圧)や家庭で測定した血圧(家庭血圧)に基づいて行われます。また、必要に応じて、自動血圧計を装着して1日の血圧を15~30分おきに測定する24時間自由行動下血圧測定が行われることもあります。高血圧の治療指針である「高血圧治療ガイドライン2014」では、血圧の値を下記(表1)のように分類しており、診察室血圧の収縮期血圧/拡張期血圧の両方あるいはどちらかが140mmHg/90mmHg以上の場合、高血圧と診断されます。これまでの研究から、血圧が140/90mmHg以上になると、脳卒中や心筋梗塞などの脳・心血管疾患発症や死亡リスクが高くなることから1,2,3,4)140/90mmHg以上が高血圧の基準とされました。

また、近年、家庭血圧は診察室血圧よりも疾病リスクを予測するのに優れることが明らかにされ5,6,7,8,9)、高血圧の診断に家庭血圧も用いられるようになりました。家庭血圧の場合、135/85mmHg以上で高血圧と診断され(表2)、家庭血圧と診察室血圧による診断が異なる場合は家庭血圧による診断を優先するとされています10)。

さらに、140/90mmHg未満の正常域血圧でも、120-129/80-84mmHgの正常血圧、130-139/85-89mmHgの正常高値血圧に該当する場合は、120/80mmHg未満の至適血圧と比較すると脳・心血管疾患になる人が多いことから11,12,13,14)注意が必要です。

  • 家庭血圧
    家庭で測定した血圧(定義確認)
  • 高血圧の診断基準値(家庭血圧)
    収縮期血圧 ≧ 135mmHgまたは拡張期血圧 ≧ 85mmHgおよびその両方
  • 診察室血圧
    医療機関などの診察室で測定した血圧(定義確認)
  • 高血圧の診断基準値(診察室血圧)
    収縮期血圧 ≧ 140mmHgまたは拡張期血圧 ≧ 90mmHgおよびその両方
【表1:成人の血圧値の分類(mmHg)】
【表2:異なる測定法における高血圧基準(mmHg)】

1) Arima H, et al.: Arch Intern Med 163: 361-366, 2003 2) Ueda K, et al.: J Hypertens 6: 991-997, 1988 3) 島本和明.日内会誌88: 401-405,1999 4) Takashima N, et al.: J Hypertens 30: 2299-2306, 2012 5) Ohkubo T, et al.: J Hypertens 22: 1099-1104, 2004 6) Ohkubo T, et al.:J Hypertens 16: 971-975, 1998 7) Sega R, et al.: Circulation 111: 1777-1783, 2005 8) Stergiou GS, et al.: J Hum Hypertens 24: 158-164,2010 9) Niiranen TJ, et al.: Hypertension 57: 1081-1086, 2011 10) 日本高血圧学会高血圧治療ガイドライン作成委員会 編.高血圧治療ガイドライン2014.ライフサイエンス出版, 2014, 20p 11) MacMahon S, et al.: Lancet 335: 765-774, 1990 12) Vasan RS, et al.: N Engl J Med 345: 1291-1297,2001 13) Nakamura Y, et al.: Circ J 70: 960-964, 2006 14) Shimamoto K, et al.: Hypertens Res 28: 879-887, 2005

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