息切れの原因と症状を解説|検査方法・関連する病気まで詳しく紹介

不整脈・心房細動 病名・疾患解説
息切れは、日常生活で誰もが経験する可能性のある症状ですが、その背景にはさまざまな要因が隠れています。運動不足や加齢といった生活習慣によるものから、心臓や肺の病気、全身の異常まで幅広く、適切な評価と対応が必要です。ここでは、息切れの特徴、重症度の目安、原因の分類、検査方法、関連する病気をわかりやすく解説します。
vol. 息切れの原因と症状を解説|検査方法・関連する病気まで詳しく紹介

息切れの症状

息切れの定義と症状

息切れとは、呼吸を吸ったり吐いたりする動作が、通常よりも苦しく感じられる状態を指します。階段や坂道での呼吸困難が典型的で、呼吸回数の増加や浅い呼吸を伴うことが多く見られます。

息切れに伴いやすい他の症状

動悸、めまい、だるさ、咳などが同時に出ることがあります。胸の痛みや発熱を伴う場合は、感染症や心臓の病気など重い病気の可能性があるため、早めの受診が必要です。

健康な人でも運動をすれば息切れは起きる

息切れの重症度を知る「MRCスケール」

  • グレード0:激しい運動時以外には息切れしない
  • グレード1:坂道や階段を速く上るときに息切れがある
  • グレード2:平坦な道を自分のペースで歩いていても途中で息継ぎのため立ち止まらなければならない
  • グレード3:平坦な道を100mほど歩いたり、数分間歩いただけで息切れする
  • グレード4:家の中の移動でも息切れし、外出が難しい

MRCスケールの活用ポイント

このスケールは、日常生活での息切れの程度を自己評価するための指標です。医師に症状を伝えるときの参考になり、継続的な自己チェックで症状の悪化を早期に察知できます。

息切れの主な要因とは

日常生活に起因する原因

運動不足や加齢による心肺機能の低下、肥満による呼吸への負担、喫煙や大気汚染による肺機能の低下が挙げられます。これらは生活習慣の改善で予防できる要因です。

体内環境や薬剤が関係する原因

貧血や甲状腺機能亢進症などの代謝異常、更年期や自律神経の乱れも息切れの原因になります。また、一部の薬(降圧薬や気管支拡張薬など)は副作用で呼吸のしづらさを引き起こすことがあります。

息切れのタイプとその特徴

急性の息切れとその特徴

突然息苦しさが出て短時間で発症する場合は注意が必要です。肺塞栓症や気胸など、命に関わる病気が原因のことがあります。

慢性の息切れとその特徴

徐々に進行し、日常の動作でも苦しさを感じる場合は、肺気腫、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、間質性肺炎、心不全などの慢性疾患が関係していることがあります。

息切れの原因を調べるための検査とチェック法

医療機関で行う主な検査

胸部X線やCTで肺や心臓の構造を確認し、呼吸機能検査で肺活量や換気機能を評価します。心電図や血液検査では、不整脈や貧血、甲状腺異常などの有無を調べます。

自宅でできるセルフチェック

階段や坂道で息が切れる頻度を記録し、脈拍や血中酸素濃度(パルスオキシメーター)を確認します。息苦しさの時間帯や状況、頻度をメモし、診察時に医師へ共有することが重要です。

息切れを伴う代表的な病気

呼吸器系の病気

  • 気管支喘息:発作的な息苦しさと咳が特徴
  • COPD:喫煙が主な原因で、慢性的な呼吸困難を起こす
  • 間質性肺炎:肺が硬くなり、呼吸がしづらくなる

心臓に関連する病気

  • 心不全:心臓のポンプ機能の低下によって肺に血液が滞る(肺うっ血)ことで、呼吸困難が生じる
  • 狭心症・心筋梗塞:冠動脈の血流障害によって心臓のポンプ機能が低下し、肺に血液が滞る(肺うっ血)ことで呼吸困難が生じる

その他の全身疾患

  • 貧血:酸素を運ぶ赤血球が不足し、息切れを引き起こす
  • 甲状腺異常:代謝の異常で動悸や呼吸困難を感じる
  • パニック障害や自律神経失調症:精神的要因で過呼吸や息苦しさが出る

まとめ

息切れは、運動不足や加齢によるものから、心臓や肺の病気、全身の異常まで幅広い原因があります。突然の発症、胸痛や失神を伴う場合、安静でも改善しない場合は、速やかに受診してください。

日常の記録と適切な検査で原因を特定し、再発を防ぐことが大切です。

記事監修

三菱京都病院顧問 循環器専門医 医学博士 桝田 出
【経歴】
1980年 東京慈恵会医科大学卒業
慈恵医大第3内科、国立循環器病センター、京都大学第2内科などを経て現職。


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