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動悸は、心臓の拍動を通常より強く・速く・不規則に自覚する状態です。安静時にも突然始まることがあり、「バクバクする」「脈が飛ぶ」「一拍強く跳ねる」と表現されます。息苦しさは、吸気または呼気が浅く、十分に吸えない・吐けない感覚として現れ、胸部の圧迫感や息切れを伴うことがあります。安静でも数分以上持続する、胸痛・失神・冷汗を伴う、あるいは日常動作で以前より息が上がる場合は、医療機関への相談を検討してください。
強いストレス、緊張、過労、睡眠不足は自律神経のバランスを崩し、心拍数の上昇や浅い呼吸を招きます。カフェイン、アルコール、喫煙などの刺激は一時的に心拍や血圧を変動させ、動悸の自覚を強めることがあります。急激な気温変化や高地への移動も負荷となり、息切れが出やすくなります。
気管支拡張薬や甲状腺ホルモン薬の一部では、作用や副作用として動悸を感じる場合があります。更年期、妊娠、甲状腺機能亢進症などホルモンの変化は、心拍や呼吸感覚を敏感にし、器質的異常がなくても症状が持続することがあります。自己判断での中断は避け、処方医に相談してください。
頻脈性の動悸は心拍数が通常より明らかに速くなるタイプで、安静でも突然始まり、しばらくして収まることがあります。不整脈性の動悸は拍動のリズムが不規則で、「脈が飛ぶ」「一拍強く打つ」といった違和感として自覚されます。症状が出た時刻、持続時間、誘因(運動、飲酒、睡眠不足、ストレスなど)、同時症状(胸痛、息苦しさ、めまい)を記録すると、診断の精度が向上します。
医療機関では、安静時心電図で不整脈や心筋の電気的異常を確認します。発作的で診察時に出にくい症状には、日常生活で24時間記録するホルター心電図が有用です。心臓超音波検査(心エコー)や胸部レントゲンで心拡大やうっ血の有無を評価し、血液検査で貧血や甲状腺機能、炎症の状態を確認します。症状メモや脈拍の概数を持参すると、原因の絞り込みがスムーズです。
心房細動などの不整脈は、動悸に加えて息切れや易疲労感を伴い、放置すると血栓による合併症のリスクが高まります。心不全では心機能が低下し、労作時の息切れ、下肢の浮腫、体重増加、夜間の呼吸困難が目立ちます。狭心症や心筋梗塞は胸部の圧迫感や痛み、冷汗、著しい息苦しさを示し、安静で改善しない場合は救急受診が必要です。
肺気腫や慢性閉塞性肺疾患(COPD)では、少しの動作でも息切れが強くなり、坂道や階段での呼吸困難が徐々に進みます。肺塞栓症は急な胸痛や呼吸困難、頻呼吸が特徴で、長時間の移動や手術後など血栓が形成されやすい状況が引き金になります。いずれも早期診断と治療が重要です。
貧血では酸素運搬能の低下により軽い運動でも息切れが出現し、心拍出量の増加に伴い動悸を自覚します。甲状腺機能亢進症では代謝が過剰となり、動悸、手の震え、発汗過多、体重減少が目立ちます。更年期障害ではホットフラッシュや不眠、不安感とともに動悸が増えますが、適切な治療と生活調整で負担の軽減が期待できます。
強い胸痛や失神、安静でも改善しない息苦しさを伴う場合は、ためらわず受診してください。繰り返す症状や「以前より階段がつらい」といった変化も受診の目安です。症状の記録と生活習慣の見直しは、原因特定と再発予防に有用です。
三菱京都病院顧問 循環器専門医 医学博士 桝田 出
【経歴】
1980年 東京慈恵会医科大学卒業
慈恵医大第3内科、国立循環器病センター、京都大学第2内科などを経て現職。
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