階段で息切れしたときの対処法と予防法|医療を受ける目安や治療方法まで解説

不整脈・心房細動 治療・リハビリ
階段を上ったときに息切れを感じるのは、単なる体力不足と考えがちですが、背景には心肺機能や全身の健康状態が関係している場合があります。ときに重大な疾患のサインであることもあり、適切な対応が重要です。本稿では、階段での息切れに対する応急処置、予防のための生活習慣、受診の目安、治療方法をわかりやすく解説します。
vol. 階段で息切れしたときの対処法と予防法|医療を受ける目安や治療方法まで解説

階段での息切れ、実は体からの重要なサインかも

階段を上った際に呼吸が浅くなり、胸に圧迫感を覚えることがあります。動悸や疲労感、めまいを伴う場合も少なくありません。健康な人でも長時間の昇降で息切れは起こりますが、軽い負荷で頻繁に起きる場合は注意が必要です。

階段で息切れを感じたときの対処法

その場でできる応急処置

まずは立ち止まり、姿勢を整えて深呼吸を行います。背中を丸めて前かがみになる「三角座り」は、横隔膜を動かしやすくし、呼吸を楽にします。呼吸が整うまでは無理をせず、十分な休息を取ることが大切です。

呼吸法を活用したセルフケア

口をすぼめてゆっくり息を吐く「口すぼめ呼吸」は、呼吸のコントロールに有効です。腹式呼吸を取り入れることで、肺の換気効率を高め、リラックス効果も得られます。息を吐く時間を吸う時間より長くすることで、酸素交換が促進されます。

階段での息切れを予防する方法

運動・呼吸・体力維持の習慣づくり

ウォーキングや水中運動などの軽い有酸素運動を定期的に行い、心肺機能を維持します。呼吸筋トレーニングや腹式呼吸法を習慣化することも有効です。ストレッチやヨガを取り入れ、呼吸しやすい姿勢を保つ柔軟性を確保しましょう。

生活習慣と環境の見直し

禁煙と節酒を徹底し、睡眠の質を高めることで自律神経の安定を図ります。栄養バランスの取れた食事を心がけ、鉄やビタミンの不足を防ぎます。室内の換気や空気清浄機の活用で、呼吸しやすい環境を整えることも重要です。

受診が必要な息切れの特徴

受診すべき症状のサイン

安静時でも息苦しさが続く場合、動悸・めまい・胸痛・発熱を伴う場合、または数日から数週間改善せず悪化している場合は、早急な受診が必要です。

相談すべき診療科と緊急性の判断

基本的には呼吸器内科、循環器内科、一般内科が相談先となります。症状が急激に悪化した場合や夜間・休日であっても、救急外来の利用をためらわないでください。

息切れの原因に応じた治療法とは

原因疾患に対する治療内容

  • 呼吸器疾患:吸入薬、抗炎症薬、在宅酸素療法など
  • 心疾患:利尿薬、血管拡張薬、必要に応じてカテーテル治療
  • 貧血:鉄剤やビタミン補給、甲状腺疾患にはホルモン治療

生活指導と再発予防

服薬指導や禁煙指導、食事療法などの保健指導を受け、呼吸リハビリテーションで体力回復を図ります。再発を防ぐためには、定期通院とセルフチェックの継続が不可欠です。症状日誌やパルスオキシメーターを活用し、変化を早期に察知しましょう。




まとめ

階段での息切れは、体力不足や生活習慣の影響だけでなく、心肺疾患や全身性の異常を示すサインであることがあります。突然の発症、胸痛や失神を伴う場合、症状が進行する場合は、早急な受診が必要です。生活習慣の見直しと適切な治療により、再発を防ぎ、安心して日常生活を送ることが可能になります。




記事監修

三菱京都病院顧問 循環器専門医 医学博士 桝田 出
【経歴】
1980年 東京慈恵会医科大学卒業
慈恵医大第3内科、国立循環器病センター、京都大学第2内科などを経て現職。


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