最近、足がよく浮腫(むく)みます。降圧薬を飲んでいますが、浮腫みと関係がありますか?

高血圧 治療・リハビリ
最近、足がよく浮腫(むく)みます。降圧薬を飲んでいますが、浮腫みと関係がありますか?
降圧薬の1つであるカルシウム拮抗薬の副作用として、足が浮腫むことがあります。また、腎機能や心機能が低下していると、浮腫みがあらわれることもあるので、すぐに医師に相談しましょう。
足の浮腫みは、細い静脈に溜まった血液によって静脈内の圧力が高まり、血液の成分が血管の外に押し出されるために起こります。カルシウム拮抗薬は、血管を拡張して血圧を下げる薬で、高い降圧効果がありますが、主に静脈よりも動脈を拡張するため、時に静脈に血液が溜まって浮腫みがあらわれることがあります。カルシウム拮抗薬は安全性も比較的高い薬ですが、浮腫み以外に、動悸、頭痛、ほてり感などの副作用があらわれることがあります。これらの副作用があらわれた際には、薬の量を減らす、あるいは薬の種類を変更するなどの対処が行われることもあります。

また、浮腫みは薬の副作用のほかに、腎臓や心臓の機能の低下によりあらわれることもあります。こうした浮腫みは、腎不全や心不全などの重大な病気の症状の1つですので、浮腫みがあらわれた時はすぐに医師に相談しましょう。

先生のプロフィール

島本 和明先生

島本 和明 先生

日本医療大学総長
略歴
昭和46年 札幌医科大学卒業
昭和47年 札幌医科大学第二内科入局
昭和48年 東京大学医学部第三内科研究生
昭和53年 米国サウスカロライナ医科大学 留学
昭和55年 札幌医科大学第二内科講師
昭和59年 札幌医科大学第二内科助教授
平成8年 札幌医科大学第二内科教授
平成16年 札幌医科大学附属病院長
平成22年 札幌医科大学理事長・学長
平成28年 日本医療大学総長
ご専門
内科学全般、循環器、高血圧、腎臓、内分泌、糖尿病

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