血圧には上と下がありますが、これらの違いはなんですか?
高血圧
セルフチェック(正しい測り方・健康診断)
- 血圧には上と下がありますが、これらの違いはなんですか?
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上の血圧は「収縮期血圧」といい、心臓が収縮したときの血圧です。下の血圧は「拡張期血圧」といい、心臓が拡張したときの血圧です。心臓は、縮んだりふくらんだりしてポンプのように動くことで、血液を全身に送り出しています。
心臓が収縮すると中の血液が大動脈に流れ込み、そこから全身に送り出されます。まず、血液の約55%が先に送られ、残りの45%は大動脈がふくらんでたまっています。心臓が収縮したときに動脈にかかる圧が収縮期血圧ですが、短い時間で血液が送られるため、動脈にかかる圧力が高くなり、上の血圧が高くなるのです。
これに対し拡張期では、血液がたまってふくらんでいた大動脈が元に戻ることで血液が末梢の血管にまで送られます。このとき時間がかかって血液が先に送られるため、拡張期血圧も下がるのです。
診察室血圧(病院や検診などで測定した血圧)が140/90mmHg以上、家庭血圧が135/85mmHg以上の場合に高血圧と診断されますが、130/105mmHg(診察室血圧)のように、上下いずれかの値だけが正常範囲より高い場合も高血圧です。特に高齢者では収縮期高血圧といって、拡張期血圧は正常範囲内であるのに収縮期血圧のみが高くなることがあります。これは加齢のために動脈硬化が進んでいることによるものなので、収縮期血圧を下げる治療が必要になります。[PR]
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先生のプロフィール

島本 和明 先生
日本医療大学総長
- 略歴
- 昭和46年 札幌医科大学卒業
昭和47年 札幌医科大学第二内科入局
昭和48年 東京大学医学部第三内科研究生
昭和53年 米国サウスカロライナ医科大学 留学
昭和55年 札幌医科大学第二内科講師
昭和59年 札幌医科大学第二内科助教授
平成8年 札幌医科大学第二内科教授
平成16年 札幌医科大学附属病院長
平成22年 札幌医科大学理事長・学長
平成28年 日本医療大学総長 - ご専門
- 内科学全般、循環器、高血圧、腎臓、内分泌、糖尿病
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