vol.142

LINEで送る 一覧に戻る

Q質問

高血圧患者は特に冬場など、入浴中に突然死することが多いと聞きました。本当でしょうか?

A回答

寒暖差が激しい場合、血圧が急激に変化する「ヒートショック」によって死亡する場合もあります。
東京都健康長寿医療センターの調査によれば、日本では年間で17,000人が入浴中に急死し、その数は交通事故による死亡を大きく上回ります。特に気温が低くなる12月から1月にかけては、夏場に比べて入浴時に心肺停止となる数が11倍にもなることが認められています。
また同センターが、入浴中に心肺停止におちいった全国9,360件の高齢者のデータを分析したところ、寒冷地でより多く心肺停止が発生することが明らかになりました。

その原因は、「ヒートショック」という温度の急激な変化に伴う血圧の変動です。血圧は、交感神経の働きにより暖かいところでは血管が弛緩して下がり、寒いところでは血管が収縮して上がります。急激な血圧の変動は心臓に負担をかけ、心筋梗塞や脳卒中につながります。
例えば、寒い脱衣所で衣服を脱ぐと寒さによって血圧が上昇しますが、続いてお湯につかれば、今度は体が温まり血圧が下がります。そうした急激な血圧の変化が、心肺停止を招くような疾患を生じさせるのです。
特に冬場は、急激な温度の変化を避けるため、入浴する前に湯船のフタを取るなどして浴室を暖めたり、脱衣所に暖房を入れたりするなど、寒暖の差を無くす対策を取ったほうがよいでしょう。また、浴室以外にトイレなどでも注意が必要です。最近はトイレ用に小型の暖房器具も販売されていますので、できるだけ寒暖の差が激しい場所をなくすように心がけるようにしましょう。


【関連コラム】

  • このコラムは、掲載日現在の内容となります。
    掲載時のものから情報が異なることがありますので、あらかじめご了承ください。

この記事をシェアする

LINEで送る
blank 商品のご購入はこちら
このページの先頭へ戻る