高血圧で薬を処方されたのですが、現在飲んでいるほかの薬についてうっかり申告し忘れました。よくないでしょうか。

高血圧 治療・リハビリ
高血圧で薬を処方されたのですが、現在飲んでいるほかの薬についてうっかり申告し忘れました。よくないでしょうか。
薬は合わせて飲むことにより悪影響が出る可能性もあります。服用している薬があれば、必ず医師に申告しましょう。
以前、グレープフルーツを例に挙げ、食べ物と薬の飲み合わせによる相互作用をご紹介しましたが、薬同士でも相互作用が生じる場合があり、同じように注意しなければなりません。薬物相互作用は飲み合わせによってさまざまです。もちろん併用しても大丈夫であったり、さらに良い効果を得られる場合もあります。しかし、飲み合わせが良くないと作用が強く出過ぎてしまったり、反対に弱めてしまうことがあります。また、通常より高いレベルの副作用を生じてしまうこともあります。例えば、高血圧や狭心症の治療薬として使用されるカルシウム拮抗剤は強心剤と併用すると、効き目が強くなり過ぎるおそれがあります。また、同じ高血圧の薬同士でもACE阻害剤などの血圧降下剤とカリウム保持性利尿剤を併用すると、高カリウム血症を引き起こしてしまうことがあります。ただし、このような悪影響はすべての薬に起こるわけではなく、体質によっても異なります。
最近では相互作用を起こす飲み合わせが多く見つけられるようになりましたが、それでもすべてがわかっているわけではありません。ドラッグストアなどで売られている薬や異なる病院ですでに処方された薬を服用している場合には、事前に申告して、医師の指示をあおぐようにしましょう。

先生のプロフィール

島本 和明先生

島本 和明 先生

日本医療大学総長
略歴
昭和46年 札幌医科大学卒業
昭和47年 札幌医科大学第二内科入局
昭和48年 東京大学医学部第三内科研究生
昭和53年 米国サウスカロライナ医科大学 留学
昭和55年 札幌医科大学第二内科講師
昭和59年 札幌医科大学第二内科助教授
平成8年 札幌医科大学第二内科教授
平成16年 札幌医科大学附属病院長
平成22年 札幌医科大学理事長・学長
平成28年 日本医療大学総長
ご専門
内科学全般、循環器、高血圧、腎臓、内分泌、糖尿病

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