生活を見直しリスクを減らす
内臓脂肪型肥満の人には、運動をほとんどしていないケースが多くみられます。また男性の場合には、タバコを吸っている人も少なくありません。
生活の中からこうしたリスクを少しでも減らし、血圧や血糖値などを適正にコントロールすることを心がけましょう。
運動はまず医師に相談してから
内臓脂肪を減らすには、ウォーキングやアクアサイズ(水中運動)、軽めのジョギング、エアロバイク(固定式の自転車こぎ)などの有酸素運動が適しています。
ただし、メタボリックシンドロームの場合は、すでに血圧や血糖値などが高く、動脈硬化を起こしている可能性もあります。いきなり運動を始めるとかえって危険なこともあるので、かならず医師に相談してから始めるようにしましょう。
軽めの運動を続ける
運動の基本は有酸素運動ですが、心臓や血管にあまり負担をかけない軽めの運動…たとえば散歩やウォーキングなどから、少しずつ始めるようにします。
いままで運動をまったくしていなかった人にとっては、散歩やゆっくりしたウォーキング程度の運動でも、続けると効果があります。
大切なことは、少しずつでもいいので、できるだけ毎日続けることです。血圧や体脂肪率などを自分でも測定しながら運動を続けると、効果が確認できて励みになります(内臓脂肪を減らす運動については、「肥満」の章も参照ください)。
タバコをひかえる
喫煙は、血管を収縮させるだけでなく、活性酸素を増やし、動脈硬化を促進する大きな要因となります。メタボリックシンドロームそのものを悪化させる要因でもあるので、本数を減らすか、できれば禁煙をしましょう。
ストレスに気をつける
知らないうちに、ストレスで緊張する毎日を送っていませんか。ストレスは血圧を上げるだけでなく、血管を収縮させ、心疾患の引き金ともなります。ストレスを感じたら、リラックスできること、楽しめることを見つけ、早めに解消するようにしましょう。
ワンポイントアドバイス
笑うと、リラックスできるだけでなく、免疫細胞(ナチュラルキラー細胞)が活性化され、がん予防につながる可能性があることは知られています。それだけでなく最近のいくつかの実験から、笑いには、自律神経のバランスをよくして血圧を下げたり、さらには食後血糖値を下げたりと、総合的な効果があることもわかってきています。
テレビのお笑い番組を見たり、落語のテープを聴くなど、自分の好きな笑いを日常生活にとり入れてみましょう。