動脈硬化の状態とは
動脈硬化はこうして起こる
動脈硬化は、一般に次のようにして起こります。
- 血液中に、悪玉(LDL)コレステロールや中性脂肪が増えると、いわゆるドロドロの状態になり、血管の内壁に付着しやすくなります。LDLコレステロールが血管の傷などから中に入り込むと、活性酸素の影響などで、酸化LDLになります。
超悪玉(小型LDL)コレステロールが問題となるのは、小さいだけに血管内壁に入りやすく、また酸化されやすいためです。 - 酸化LDLが増えると、これを異物とみなして免疫細胞のひとつであるマクロファージが集まってきます。マクロファージは酸化LDLを次々にとり込んで泡沫細胞となり、血管の内壁にプラークというおできのようなものをつくります。
その結果、血管内壁は厚くなり、血液の通り道が狭くなり始めます。本格的な動脈硬化の始まりです。 - プラークがなんらかの原因で破裂すると、それを修復するために血小板が集まり、かさぶたのようなものをつくり、さらに血液の通り道をふさぐようになります。
これをくり返すうち、かさぶたが重なって血栓をつくり、ダムのように血液の流れを止めてしまうことになります。 - 血液の流れが止まると、心臓や脳の細胞に酸素や栄養が届かなくなり、急激に機能が停止します(心筋梗塞や脳卒中などになる)。
動脈硬化が 起こりやすい場所 |
発症しやすい 主な病気 |
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心臓の冠動脈 | 心肥大、狭心症、心筋梗塞 |
脳の動脈 | 脳梗塞、脳出血、くも膜下出血 |
大動脈 (心臓から送り出された血液のメインルート) |
大動脈瘤 |
腎臓の動脈 | 腎硬化、委縮腎、尿毒症 |
末梢動脈(細い動脈) | 手足のしびれ、冷えなど |