「メタボ」だけではなく「ロコモ」も高血圧と関係があるのですか?

高血圧 予防・対策・生活改善
「メタボ」だけではなく「ロコモ」も高血圧と関係があるのですか?
「ロコモ」とは、運動器の機能が低下した状態です。それに伴う運動不足は、高血圧の原因にもなります。
「ロコモ」とは「ロコモティブシンドローム」の略で、筋肉や骨、関節などの総称である「運動器」の機能が低下した状態を指します(和名:運動器症候群)。 メタボリックシンドローム(メタボ)は、内臓脂肪型の肥満が原因となり、糖尿病脂質異常症高血圧につながることが広く知られるようになりました。
ロコモはまだ認知度がそれほど高くありませんが、運動器の機能が低下するということは、高血圧や糖尿病など生活習慣病の原因のひとつである、「運動不足」と直結すると考えられます。

ロコモの原因には、変形膝関節症状や骨粗鬆症があげられますが、例えば骨粗鬆症が進行すると、太もものつけ根の骨を折り、寝たきりになる場合もあります。それに伴って、高血圧などの合併症が生じたり、悪化したりします。したがって、メタボ以外にロコモにも注意して予防につとめることは、高血圧などの生活習慣病の予防にもつながると考えられます。

「片脚立ちで靴下がはけない」、「家のなかでつまずいたり滑ったりする」、「階段をのぼるのに手すりが必要」、「家の中での布団の上げ下ろしなど、重い仕事が困難」、「2kg程度の買い物をして持ち帰るのが困難」、「15分くらい続けて歩くことができない」、「横断信号を青色で渡りきれない」。
以上7項目のうち、どれかひとつでも該当すると、ロコモの心配があるといわれます(ロコチェック)。片足立ちやスクワットといった運動で予防することもできますので、まずはかかりつけ医に相談してみましょう。


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先生のプロフィール

島本 和明先生

島本 和明 先生

日本医療大学総長
略歴
昭和46年 札幌医科大学卒業
昭和47年 札幌医科大学第二内科入局
昭和48年 東京大学医学部第三内科研究生
昭和53年 米国サウスカロライナ医科大学 留学
昭和55年 札幌医科大学第二内科講師
昭和59年 札幌医科大学第二内科助教授
平成8年 札幌医科大学第二内科教授
平成16年 札幌医科大学附属病院長
平成22年 札幌医科大学理事長・学長
平成28年 日本医療大学総長
ご専門
内科学全般、循環器、高血圧、腎臓、内分泌、糖尿病

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