間違ったダイエットに注意!

ダイエットに挑戦して、失敗した経験がある人は多いでしょう。間違ったダイエットをすると、かえって脂肪を増やす原因にもなりかねません。よくあるダイエットの間違いを知っておきましょう。

食事を抜くダイエットは×

肥満を解消するためのダイエットの基本は、摂取カロリーを減らすこと。でも、朝や昼を抜いて、夜だけしっかり食べるようなダイエットは禁物です。
食事を抜くと、まず脳が危機感をおぼえ、食べるときについたくさん食べたくなります。またからだも危機感をおぼえ、食べたものをできるだけ脂肪として蓄えようとします。その結果、脂肪が蓄積しやすいからだになってしまうのです。
栄養バランスを考えて3食をきちんと食べながら、食事ごとの摂取カロリーを少しずつ減らすことを心がけましょう。

食事制限だけのダイエットは×

食事制限だけでダイエットをすると、体重が減ったときに、脂肪だけでなく筋肉量や骨量が低下してしまいます。するとからだを支える力が弱くなり、肩こりや腰痛、膝痛などを起こしやすくなり、更年期以降の女性では骨粗しょう症の危険性も高まります。
またダイエットを中断してリバウンドが起きたとき、今度は筋肉量や骨量は戻らず、脂肪分だけが増えてしまいます。いろいろなダイエットをしてリバウンドをくり返すと、かえって脂肪が増えやすい体質になってしまうのです。
ダイエットをするときは、筋肉量や骨量を減らさないように、運動を上手に組み合わせることが大切です。

薬頼みのダイエットは×

医師の指導によって病院で使う肥満症の改善薬のほかには、ダイエットに効果があると認められている薬はありません。
最近はインターネットなどで、外国のダイエット用サプリメントなどを使用する人が増えていますが、その中には日本で認められていない薬物が入っていて、危険なケースも少なくありません。また自然成分をうたっているものにも、実際には認可されていない化学物質が入っているケースもあり、健康を害する危険性もあります。
ダイエットは、食事と運動で行うものであることを忘れずに。

ワンポイントアドバイス

脂肪には「白色脂肪細胞」と「褐色脂肪細胞」があります。白色脂肪細胞はエネルギーをため込み、褐色脂肪細胞はエネルギーを消費したり、熱を産生したりします。そのため、褐色脂肪細胞が少ない人は体脂肪が多くなる傾向があるなど、肥満に大きくかかわっているのです。褐色脂肪細胞は寒冷刺激を受けたり、唐辛子の一種に含まれるカプシエイトという成分を摂取することで活性化するとされています。また、白色脂肪細胞が運動によって褐色化(ベージュ細胞)することも確認されています。やはり栄養摂取と運動は、ダイエットに欠かせない要素といえそうです。