COPDの原因、なりやすい人

COPDの最大リスクは喫煙

COPDの主な原因は喫煙です。COPD患者さんの約9割には長期にわたる喫煙歴があり、COPDによる死亡率は、喫煙者では非喫煙者に比べて約10倍高いといわれています。
また、喫煙者がCOPDを発症する確率は、15〜20%程度といわれています。喫煙以外の原因としては、「職業性の粉塵や有害物質の吸入」「大気汚染」などがあるほか、遺伝的な素因や小児喘息も関係します。

禁煙でCOPDの発症や進行を抑えられる

COPDの発症には、年齢や喫煙の曝露量(体内に取り込まれた量)が関係します。高齢の喫煙者の約半数で、年60箱以上タバコを吸うヘビースモーカーの約7割でCOPDが発症しています。
もしCOPDになってしまったとしても、禁煙は有効な手段です。早めに禁煙することで、COPDの進行を抑えたり遅らせたりすることができます。禁煙はいつ始めたとしても決して遅くはないのです。

こんな人はCOPDに注意

次の項目で該当するものが多い人は、COPDへの注意が必要です。

  1. 40歳以上
  2. 喫煙習慣がある
  3. 風邪ではないのに、咳や痰が続く
  4. 同世代の人と歩くと遅れがちになる
  5. 階段を上ると息が苦しく感じる

監修:鹿児島大学大学院医歯学総合研究科 呼吸器内科学分野 教授 井上 博雅先生