生理痛がひどい人は更年期障害もひどいのですか?
月経前症候群(PMS)がひどい人は、更年期も同じ症状が出るかもしれません。
月経前の数日間は、女性ホルモンの分泌が低下していく時期なので、更年期に状況がよく似ています。ですから、月経前によく出ていた症状があれば、更年期にも出る可能性はあります。また、産後に体調が悪かった人も要注意です。産後は、妊娠中に大量に分泌されていたプロゲステロンとエストロゲンが一気に減少します。そこから回復していくのに数ヵ月、長い人だと1年ぐらいかかるわけです。その時期に、不眠になったり、イライラしたり、髪や肌がボロボロになった経験がある人は、更年期にも同じような症状が出るかもしれません。
こうした経験は、更年期の予習をしているととらえれば、マイナス面ばかりでもありませんよ。自分はこういう症状が出やすいとわかっていれば、更年期に入ってから素早く対処できるはず。だからポジティブに考えてください。
怖いのはむしろ、更年期に何も自覚症状があわれることなく、その後急に重病になってしまうケースです。更年期世代になると多くの女性に、糖尿病、高血圧、脂質異常症などが起きます。それから関節リウマチや甲状腺機能低下症などの疾患も増えてきます。更年期には、女性ホルモン低下があり、こうした疾患の増加が起こりえるということを覚えておきましょう。
更年期に何か不調があり、病院で診てもらう機会をもつことは、実は隠れた疾患も見つけやすいといういい面もあるんですよ。