更年期の症状で病院にいく場合、基礎体温表は必要ですか?
基礎体温はもちろん、自分の体調の変化を毎日書き留めておくことはとてもいいことです。診察の参考にもなりますよ。
婦人科では、詳しい問診やホルモン検査などから更年期かどうかの診断をしていきます。ですから、基礎体温表がなくても大丈夫です。
ただ、基礎体温を測っておくといろんなメリットがあるのは確かです。まず、基礎体温は女性ホルモンのバランスや動きを自分でチェックできる唯一の方法。あわせて毎日の体調の変化や出血の有無などを継続して記録しておけば、いつごろから自分のからだに変化があらわれたのかや、体温と体調の関係などを知る目安にもなります。婦人科で自分の症状や悩みを説明するときにも、記録があれば役に立つでしょう。
ちなみに、更年期にさしかかり女性ホルモンが減少してくると、基礎体温は変化します。月経があり排卵しているうちは、基礎体温表が低温期/高温期の二相に分かれているのですが、完全に閉経すると低温期だけになります。
私の患者さんの中に、閉経後も基礎体温をつけている女性がいました。もちろん、高温期/低温期はなくなっているのですが、ベースとなる体温が少しずつ下がってきていて、体が非常に冷えている状態だったんです。そこで、漢方を処方したり、生活を見直していただいた結果、徐々に体温が上がってきて体調もよくなりました。こうした例もあるので、自分の健康管理のために、基礎体温+体調日記をつけるのも一案だと思いますよ。