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変形性膝関節症には電気治療(低周波治療器)が効果的

歳を重ねるにつれ、多くの人が悩まされる膝の痛み。膝痛を訴える人のおよそ9割は変形性膝関節症とされています。変形性膝関節症による膝の痛みを軽減する方法として効果的なのが低周波治療器です。しかし、低周波がなぜ膝の痛みに有効なのか、そもそも電気治療とはどのような治療方法なのか、わかりにくいですよね。ここでは、低周波治療器が膝の痛みをやわらげるしくみについてお伝えします。

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目次
低周波治療とは
痛みをやわらげるしくみ

低周波治療とは?

私たちの細胞は一つひとつが電気を帯びており、外部からの電気的な刺激に敏感に反応する性質があります。こうした人間がもともと備えている電気的な性質を利用したのが「電気治療」です。その名のとおり、からだの一部に外部から電気刺激を与えて治療を行います。
一口に電気治療といってもさまざまな種類があります。そのうちの代表格が低周波治療です。1〜1,200Hzの微弱な電流で神経を刺激し、痛みやコリをやわらげます。セルフケアやホームケアのニーズが高まるなか、小型で持ち運びにも便利な家庭用低周波治療器が広く普及しつつあります。

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低周波治療器が膝の痛みをやわらげるしくみ

刺激を伝える神経には、太い神経(触覚、圧覚、振動覚)と細い神経(痛覚)があり、どの刺激を脳に伝えるのかを脊髄がコントロールしています。複数の刺激が発生した場合、脊髄は太い神経からの信号を優先的に受け取って、細い神経からの信号には門を閉ざすように受け取りづらくします。これを「ゲートコントロール理論」といいます。
つまり、膝の痛みがあるときに押したり揉んだりすれば、太い神経によってその感覚が優先的に伝達されるため、細い神経による痛みの感覚が脳に伝わりにくくなるわけです。

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また、低周波治療は膝周りの血行促進にも役立ちます。膝に痛みがあると、その周りの血管が収縮して、筋肉が緊張します。その結果、血流が悪くなって発痛物質が放出され、さらなる痛みを引き起こす「痛みの悪循環」に陥りがちです。
膝の周りに低周波電流を流すと、筋肉が弛緩・収縮して、筋肉のポンプ作用が働きます。このポンプ作用で血行が良くなると、発痛物質や疲労物質などの老廃物が流され、痛みの軽減に効果的です。

最近では、操作が簡単なハンディサイズのものから、温熱機能がついた多機能のものまで、いろいろな低周波治療器が販売されています。症状に適した低周波治療器を選んで、つらい痛みをやわらげましょう。

参考)
橋口さおり『運動・からだ図解 痛み・鎮痛のしくみ』マイナビ出版
オムロン ヘルスケア『低周波でひざ痛をやわらげてウォーキングをサポートする|ニュースリリース』
一般社団法人日本ホームヘルス機器協会『【家庭用低周波治療器】とは?』
一般財団法人日本電子治療器学会『電流刺激療法とは』
監修:
京都大学大学院医学研究科 青山朋樹教授
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