電気・低周波治療

電気治療とは何か?
効果・種類 - 電気治療を知る①

病気やケガなどでからだの機能が低下した人に対して、動作の回復や痛みの軽減を図る治療法に、理学療法があります。理学療法のうち、電気や超音波、温熱などの物理的刺激を利用して痛みの緩和や機能の回復を図る方法を「物理療法」といいます。電気治療は、物理療法の一つで、人体に電気刺激を与える治療法です。しかし、電気刺激と聞いてもピンとこない人も多いのではないでしょうか? ここでは電気治療はどういうものかを解説していきます。

目次
電気治療とは
電気治療の種類

電気治療とは?

人間の細胞は、一つ一つが電気を帯びており、通常、細胞内が「−」、細胞外が「+」の電位で安定を保っています。これを分極といいます。そこに何らかの刺激が加わると、細胞外が「−」、細胞内が「+」に変化します。このように私たちのからだには、外部からの電気的な刺激に対して敏感に反応する性質があります。もともと人体に備わっている電気的な性質をうまく活用して、外部から電気を流して、痛みの感覚を和らげようとするのが、電気治療です。
筋肉の緊張による血行不良は、腰回りの痛みや肩こりの大きな原因の一つです。電気治療では、電気の刺激で筋肉をほぐし、血流を促進して、痛みやコリを緩和します。

電気治療の種類

電流を使った治療には、さまざまな種類があります。ここで、代表的なものをご紹介しましょう。

TENS(経皮的電気刺激療法)

痛みがある部位や、そこから痛みの信号を中枢に伝える知覚神経に電極を貼り、痛みを感じない程度の電流を流す治療法です。痛みの伝達をブロックして痛みを感じるのを和らげたり、筋肉の緊張をほぐして、痛みやコリを軽減します。低周波治療という場合、一般的にこのTENSを指します。

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EMS(神経筋電気刺激療法)

主に筋肉や運動神経への電気刺激により筋収縮を起こすことで、筋力増強や筋委縮の予防、痙縮抑制などを目的に行われる治療法です。医療の現場では、脳血管疾患などで自分の意志では運動するのが困難な人たちのリハビリ治療にも用いられています。

マイクロカレント療法(微弱電流療法)

人体に流れている電流を「生体電流」といいます。マイクロカレント療法とは、この生体電流によく似た微弱な電流を使った治療法です。ケガや痛みの早期回復が期待できるとして、スポーツ界でも取り入れられています。

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マイクロカレントの効果効能と使用例

このように電気治療は痛みの原因や部位、状態に応じて適切に利用される一般的な治療法です。家庭で利用できる電気治療器もありますので、他の記事もあわせてチェックしてみてくださいね。

参考)
橋口さおり『運動・からだ図解 痛み・鎮痛のしくみ』マイナビ出版
オムロン『低周波治療とは』
Mindsガイドラインライブラリ『腰痛診療ガイドライン2012』
一般財団法人日本電子治療器学会『電流刺激療法とは』
監修:
京都大学大学院医学研究科 青山朋樹教授
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私たちのからだには、外部からの電気的な刺激に対して敏感に反応する性質が備わっています。このような作用をうまく利用して、外部から電気を流し、痛みの緩和を図ろうとするのが、電気治療です。その代表的なものとして、低周波治療がありますがご存知でしょうか? ここでは低周波治療とはどういった治療法で、どのような効果が期待できるのかを解説します。

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